入選2本、佳作4本を含む総勢18名が雑誌とWEBで掲載決定!! 特別奨励賞は12本!! 奨励賞は7本!! 受賞者のすべてをここに発表!!
入選 賞金100万円GET!!

獅鬼童
宮島礼吏先生コメント
絵が一番上手い。デザインセンスも個性も有る上に現代的なキャラ感を含めた作風と一貫性が有るのが尚素晴らしい。無駄に舞台を拡げず、キャラのやり取りで作られたネームも自分の武器を分かってる。瞳の描き方が好き。でもこの瞳を描く人の課題は感情移入。でも読者に優しい話作りが出来ているし出来るはず。画力が羨ましい。
編集部コメント
圧巻の画力だ。特徴的な絵柄で、刀を携えたキャラ達が実に生き生きと原稿用紙の中で駆け回っている。最強の称号「獅鬼刃」を目指す主人公とそのライバル達によるバトル漫画。題材としては非常にオーソドックスだが、前述の通り、圧倒的な表現力が作品に個性を与えている。人はすぐ“その気になる”生き物だ。実際、この作品を読むと、少し自分が強くなった気分になる。そしてその感覚は、バトル漫画に求められる最も重要な要素の一つでもある。バトルの展開に少しアイディア不足を感じたものの、今回の受賞の勢いそのままに、一刻も早く連載を獲得してほしい。

ホリゾンブルー
宮島礼吏先生コメント
状況ではなく価値観が移り変わっていく筋が書けるのは作家として強い。両者ともエグ味の有るキャラなのに嫌味の無い描き方が上手い。詰め込みの割に読み易い。「楽しくしてなきゃ死ぬ程惨め」は向こう半年自問自答したい。感情移入のピークがヒロインにあるのが寂しい。結局はお互いが与え合ってるという着地は爽やかだけどもう一歩見たい。ラスト鳥肌、絵だけでその意味を伝え切った見開きは最高。
編集部コメント
傑作。主人公の物語とヒロインの物語が共鳴して進み、最後には彼らだけの結末を得る。絵を描くだけの物語が、ここまでの深みに達した。特に主人公が葛藤する1枚絵がすごい。感情がダイレクトに伝わってくる、技巧を越えた魂のこもった表情に震えた。明るく読みやすい導入部、丁寧な画面作り、キャラの掘り下げ、好感度の高い絵、そして読者を引き込む展開力。ケチのつけようがない。またひとり、素晴らしい才能を世に送り出せることに喜びを感じています。編集部一同、連載を心から楽しみにしています。
佳作 賞金50万円GET!!



FULL TEEN
宮島礼吏先生コメント
アクションでも分かり辛くならない画面作りとデッサン力。少年誌新人賞らしいテーマと見せ場。トーン処理の生き生きさ◎。「世を忍ぶ忍」を描いた意味を感じればもっと好き。コミカルにしたい雰囲気が伝わるが、絵の幅が狭く表現出来てない。
編集部コメント
迫力ある画面構成、熱い主人公、ラストのバトル、王道で楽しかったです。家族のドラマもきっちり入ってました。課題としてはキャラデザ(特に主人公)。そして一部気合が入りすぎてゴチャっとした画面構成。忍者モノなのに、ラストバトルが特殊な刀メインで面白い忍術や戦法がなかったのも、少し残念でした。

4人はそれぞれウソをつく
宮島礼吏先生コメント
女の子が可愛く、魅せられる幅も広いので武器を最大限に活かせてる。ただその分流石に読み辛い。ゴチャわちゃ可愛い感がギャグ特性な気もするから整理が必要。大佐好き。
編集部コメント
4人の女の子(実は男もいるが)がとにかく可愛い。見た目が可愛いだけでも大きな武器なのに、4人がそれぞれ抱えている秘密がしっかりと個性になっている。その秘密を抱えていることで4人のやり取りから目を離せないので、とても良い設定だと思います!
特別奨励賞 賞金15万円GET!!



UNDEAD!!
編集部コメント
絵は、まだ雑。しかしネームは抜群に面白い! 差別を受けているマイノリティーの不死者の絶望感がよく表現されている。キャラの描き分けも実に巧みで、主人公レオン、ヒロイン、協力者、敵、それぞれがこの世界、この状況においてふさわしい行動をとり、リアリティのあるセリフを話し、叫んでいる。才能は充分だ。ただただ画力が惜しい。上達熱望!!

Slave×Brave
編集部コメント
貧しい暮らしから抜け出すため、「オレ、奴隷になる!」と明るく堂々と宣言する主人公のパワーがとても気持ちが良かったです。バトルシーンは豪快な描きっぷりがケレン味○。主人公単体でなく、キャラ同士の人間関係を描き出すのに、このパワーが発揮されれば、作品はもう一段上のステージに上がると思います!

走馬灯撮影スタジオより
編集部コメント
走馬灯は天使たちが撮影し死にゆく人達へと届ける“人生最後の映画”だった。短いP数でしっかり満足感のある展開を入れられていて素晴らしい。明るく優しい物語を描けるのは武器。やや淡泊で画一的な絵柄ゆえに読みづらくなってしまったのは少し残念だった。

Lap Dog
編集部コメント
とにかくテンポがとても良い! 無駄はなく、かと言って不足もなく。 おそらく「言葉」にこだわりを持って描かれていて、同じ内容を長ったらしく言うか簡潔に言うかの選択ができているように感じました。色々な作家から吸収しつつ、自分の真に描きたいものを見つけてください!

蝶の夢
編集部コメント
画力はまだまだ、構成も詰め込みすぎな感もあり読みにくい。しかし、それも作品への想いが強いからなのだろう。冒頭の蝶の回想から始まり、儚いラストシーンまでドラマチックに描き切った筆力は期待大。自分の中の「美しい世界」を大切にして精進してほしい。


あの勇姿をもう一度
編集部コメント
人物の表情から背景まで丁寧に描いた力作。勇者を題材にしながら、その実、中間管理職の悲哀がテーマになっているのも面白かったです。ムカつく上司を殴る気持ち良さが味わえました。後半、「気合」以外の手段で相対する敵を倒してくれたら良いと思いました。

エヴァ
編集部コメント
まず目を引いたのが絵の良さ! 動きのあるシーンは固いものの、表情は魅力十分。ストーリーは「変幻自在の物質」が漠然としていてピンと来なかったのと、入れ替わりが予測出来てそこまで驚かなかった。でも読者を驚かせたいという意欲はGOODです!

一頻りのお憑き合いを
編集部コメント
テンポの良いストーリー展開、とにかく読みやすい絵の入れ方、そして躍動感溢れる主人公。完成度においては今回の応募作の中でも屈指といって差し支えない。やや特殊なヒロインの感性を、もう少し共感を得られるよう描ければ、もう一つ上の賞にも届いたはずだ。
奨励賞 賞金5万円GET!!


LOSER KING
編集部コメント
主人公である女の子魔王が可愛く、目を離せなくなる魅力にあふれていました。物語の構成上、最後のオチは実はあそこから話がもっともっと面白くなるものなので、ストーリー構成にもう一考必要だったかもしれません。

藤宮さんはずれている
編集部コメント
無口な藤宮さんの表情や所作を愛らしく描けていました。男女とも嫌味のないキャラクターで優しい物語ですね。一方、展開・結末が予想できるにもかかわらずページ数が長いのが課題。半分の長さにできると最高でした。

月と星の舞踏会
編集部コメント
SF設定のバディもの。基礎的な画力は高くセリフの掛け合いもテンポ良かったです。自由度の高いジャンルなので、楽しみ方は明確にしましょう。表情や世界観など、伝えるべき部分の描写が薄いことも気になりました。

CRAZY BOND
編集部コメント
読み進むごとに熱くなる。キャラの熱い気持ちをどんどん乗せていくバトルシーンが気持ちいい。この「熱」は強い武器になる! ページをめくった時、常に印象に残る絵を入れるなど、読者に訴えかける構成を心がけよう!

ドリームランドへようこそ
編集部コメント
短いページながらも全体的に画力が高く、想像力溢れるシーンも見ごたえがあり1つの読み切りとしてしっかりまとまっていて力を感じました。一方で最後のオチまでの流れが読み進めていくうちにわかってしまったので、もう少し読者に対して意外性を出すことを意識していただければと思います!

廃墟群夜交祭
編集部コメント
キャラ設定や世界観などが、かなり作りこんであり、登場するゴーストのデザインも凝っている。連載1回目にもできる高い完成度だ。ただ、どの設定にも斬新さが足りない。読者は見たことがないキャラクター、世界観、ストーリーを求めている。
宮島礼吏先生の総評
マガジンの新人賞の最終候補にスポーツ物が残っていないという事に「時代」を感じつつも、新しい感性で描かれた作品の数々に良い意味で目眩を感じました。入選2作には作家として(全く違うタイプ)の確固たる武器とその自覚を感じました。個人的に最も得体の知れない感覚で描かれているという基準での宮島賞。『走馬灯撮影スタジオより』、『さらば魔法使い』、『あの勇姿をもう一度』なども好きだった。一読者としても楽しませて頂きました!